快適な水回りをつくるリフォームの秘訣【洗面所編】
前回の「快適な水回りをつくるリフォームの秘訣【キッチン編】」に続き、今回は「快適な水回りをつくるリフォームの秘訣【洗面所編】」です。
洗面所は、身だしなみを整えたり、脱衣所や洗濯の場所として利用したりするなど、使用頻度の高いスペースです。使いやすさと快適さをアップさせて、心地良い空間にするためのリフォームの秘訣をご紹介しましょう。
洗面所リフォームでよくある失敗事例
キッチンや浴室のリフォームに比べて、洗面所への情熱は弱くなりがち。しかし、冒頭に述べたとおり、洗面所は使用頻度の高い場所です。そのため、きめ細かなリフォーム計画を立てましょう。そうしないと、こんな失敗が起きてしまいます。
1. 洗面台の大きさが合わず、洗濯機との間に隙間ができた
今の洗濯機はスリム化されているため、これまで使っていた洗面台と同じサイズでリフォームすると、無駄な隙間ができてしまうことがあります。ちなみに、昔と今とでは洗濯機のサイズが約15cmも違うのです。隙間ができれば、その間にモノが落ちたり、ホコリや髪の毛が溜まったり……良いことは何もありません。
2. 高さが合わなかった
低すぎる洗面台では、屈んだ姿勢になるため、腰に負担がかかります。逆に、高すぎる洗面台だと、両手ですくった水が上腕まで伝わり、袖はビショビショに。床にも水がこぼれやすくなります。
3. 洗面ボウルが小さすぎた
小さすぎるボウルで顔を洗うと、水が飛び散り、洗面所はビショ濡れ状態に。
洗面所をリフォームする際に注意すべきポイントは?
このような失敗をしないためには、洗面所をリフォームする際、以下のポイントに注意しましょう。
・洗面台の高さ
ボウルまでの高さは75cmが一般的。最近では80cmのものも増えています。適切な高さであれば、屈むことなく快適です。
・ボウルの大きさ
ボウル内寸を目安に。丸型は直径40cm×高さ12cm以上、角型は幅45cm×高さ12cm×奥行き35cm以上です。
・洗面台の鏡
洗面所でメイクや身だしなみを整える人が増えていますが、ドレッサーとして使うときに欲しいのが機能的な「鏡」。平面鏡だけでなく、三面鏡や手元鏡も人気です。
・収納
洗面所が雑然としていると、見た目も悪く、来客時に恥ずかしい思いをする羽目に。洗面所には、洗剤からメイク用品、洗濯物や洗濯用小物まで、驚くほどたくさんのモノがあります。収納に十分なスペースを確保できるように計画しましょう。
・メンテナンス
水を使う場所なので、水アカやカビが付きやすいもの。そのため、メンテナンスしやすいかどうかも大切。掃除のしやすさや水アカ対策といった点で素材をチェックし、ショールームで実際に確認してみることをおすすめします。
ライフスタイルを考慮したリフォーム計画を立て、心地良い洗面所に
洗面所の広さは、概ね1坪(3.3平方メートル)。制限されたスペースだからこそ、ドレッサーや脱衣所、洗濯する家事室としての機能といった、ライフスタイルを考慮したリフォーム計画が必要不可欠です。
ショールームに足を運んだり、専門業者のアドバイスを受けたりしながらリフォーム計画をしっかりと立て、心地良い洗面所にリフォームしましょう。
筆者:高橋和子/掃除コンサルタント
整理収納・家事代行を手掛ける「フェリシア ラボ」代表。主婦歴25年の経験と、8回の転勤と10年間の両親の介護経験を生かして、女性の目線で「きれい収納」を提案。整理収納とエコ掃除術で日常生活をサポートしている。平成24年9月、一般社団法人日本エグゼクティブプロモーター協会を設立。整理収納・片付けの資格講座を開講中でリカレント(生涯学習)教育の推進している。テレビや新聞など、メディア出演実績も多数。■HP:http://felicia-lab.jp