こびりついた汚れをキレイに!和式トイレの掃除方法

最近のトイレは洋式が主流ですが、日本ではまだまだ和式トイレを目にします。例えば、昨今の地方移住ブームでも注目を集めている古民家では和式トイレのところが少なくありません。洋式にリフォームするケースが多いと思いますが、そのまま和式を使い続ける人もいることでしょう。

 

そこで今回は、和式トイレの掃除方法をご紹介します。

和式トイレで汚れやすいのは「便器」と「便器周りの床」

和式トイレの特徴は、便器全体が床に直接設置されていることです。用を足すと尿が跳ね返りやすく、便器周りは洋式トイレの何倍も汚れます。そのうえ和式トイレの場合、便器の淵裏はもちろん、便器と床の接地面、タイルの目地にまで尿の汚れが染み込み、放置していると石灰化して頑固な尿石となります。こびりついて悪臭を放つ尿石は、掃除するのも一苦労。

 

こうならないためにも、普段からしっかりと掃除をして汚れを溜めないようにしましょう。和式トイレで汚れやすいのは「便器」と「便器周りの床」の2か所です。

 

【便器の掃除方法】
トイレ用洗剤または尿石に効果的なクエン酸水(スプレーボトルにクエン酸小さじ1に水200mlを混ぜ合わせたもの)を使用し、便器内部全体の汚れをブラシで擦り落としていきます。

 

そして、尿が跳ね返る「淵裏」を重点的に。淵裏には汚れがこびりついているはず。トイレ用ブラシでは細かい淵裏の汚れを掻き出しにくいため、歯ブラシを使用しましょう。歯ブラシの柄の部分をライターで熱して内側へ角度を調整しながら曲げると、トイレの淵裏にフィットします。
※くれぐれも火傷にはご注意ください。

タイル貼りの床なら、水を流して便器周りを丸洗い!

【便器周りの床の掃除方法】
まずは便器と床の接地面の隙間汚れを撃退しましょう。先ほどの便器掃除と同様、洗剤をかけてから歯ブラシで汚れを掻き出していきます。

 

次に、床の掃除です。洋式トイレのフローリングとは異なり、和式トイレの床はタイル貼りが一般的。水を流して床を丸洗いしていきます。黄ばみや悪臭がひどい場合は、トイレ用漂白剤を使用し、タイルの目地をブラシで擦り落とすことも有効的です。ただ、漂白剤は塩素系のため、クエン酸のような酸性の洗剤と一緒に使うのは控えてください。
※有毒ガスが発生します。

 

また、床がビニール素材のクッションフロアであれば、スポンジに洗剤を染み込ませて掃除すると良いでしょう。タイル貼りでもクッションフロアでも仕上げに乾拭きをして水分を吸い取るようにしてください。濡れたままの状態で床を放置していると、水は尿石と同じく石灰化し水垢となってしまいます。

 

トイレ全体を乾拭きした後は、スリッパも拭き上げておきましょう。和式トイレの場合、トイレスリッパにも尿がかかっていることが多いです。

尿が飛び散ってしまったら「さっと拭き取る」を習慣に

和式トイレの構造上、洋式トイレよりも汚れてしまうのは仕方のないことです。しかし、普段からキレイに使うことを意識すれば汚れを少なくすることはできるでしょう。

 

「尿が飛び散ってしまったら、トイレットペーパーやトイレシートでさっと拭き取る」

 

これだけでも、こびりつき汚れを抑えることができて掃除も楽になります。

 

なお、どうしても汚れが落ちないときは、お掃除のプロに依頼することも検討してみましょう。毎日使用するトイレだからこそ、清潔に保てるようにこまめな掃除を心がけてくださいね。

 

筆者:中西直美/片付けアシスタント
平成25年、日本ハウスクリーニング協会にて整理収納清掃コーディネーター1級、認定セミナー講師を取得。平成27年3月、片付けアシストNaro(なろう)を立ち上げ、片付けアシスタントとして活動を開始。大阪を拠点に整理収納サービス、片付けや掃除に関するセミナー・講演を展開し、収納商品の企画開発にも携わる。整理収納サービスでは、本当に必要なモノだけを残し、モノを限界まで減らす片付け術で、散らかった部屋も快適な空間へと劇的に変化。また、風水を取り入れた運気アップの片付け術も好評。平成28年、関西テレビ放送「よ~いドン!」にも出演。■HP:http://kireini-naro.com/